きずあと
形成外科と創傷外科は「傷・きずあと」の専門です。
他院で行われた手術あとや、外傷後のきずあとの修正もよく行っています。
きずあとが残るかどうかは一般的には損傷の深さや治癒までの期間によって影響されます。
1年以上経ったきずあとは成熟瘢痕といい、自然な回復は期待しにくくなります。
手術治療
傷あとを完全にゼロにすることはできませんが、幅広い傷跡は修正手術を行うことで幅の狭い線にすることができます。
リストカットや火傷あとの修正のご相談は多く、小範囲であれば切除して、縫合します。広範囲に及ぶ場合は、連続切除やエキスパンダーという道具を使った手術で傷の範囲を狭くしていきます。
手術以外の治療
2023年4月から日本で4台目のきずあとの治療機器を導入しました。白く硬くなったきずあとの部分に高周波と電磁波を当てることにより、3型コラーゲン、エラスチンの増生、メラニンの賦活を促し、柔らかさと肌色を改善させる治療です。手術を用いないきずあと治療は画期的ですが、今後形成外科を中心に広がっていくと思われます。
適応疾患)きずあと、やけどあと、妊娠線、肉割れ、瘢痕拘縮など
ケロイドの治療
きずあとが赤く盛り上がり、痛みや痒みを伴うようになった状態は、ケロイドや肥厚性瘢痕と言い、安易に手を出すと再発や悪化の可能性もあるため、専門的な治療が必要です。
当院では有効性の乏しい治療は勧めておらず、
1.切除+電子線
2.ステロイド局注
3.ステロイド貼付
のいずれかで治療を行っております。
治療法の選択はそのゴールが症状の改善なのか、見た目まで改善することなのかで変わりますので、診察時に話し合って決めてまいります。