きずあと
きずあとが残るかどうかは一般的には損傷の深さや治癒までの期間によって影響されます。
1年以上経ったきずあとは成熟瘢痕といい、自然な回復は期待しにくくなります。
傷あとを完全にゼロにすることはできませんが、幅広い傷跡は修正手術を行うことで幅の狭い線にすることができます。
リストカットや火傷あとの修正のご相談は多く、小範囲であれば切除して、縫合します。広範囲に及ぶ場合は、連続切除やエキスパンダーという道具を使った手術で傷の範囲を狭くしていきます。
きずあとが赤く盛り上がり、痛みや痒みを伴うようになった状態は、ケロイドや肥厚性瘢痕と言い、安易に手を出すと再発や悪化の可能性もあるため、専門的な治療が必要です。
当院では有効性の乏しい治療は勧めておらず、
1.切除+電子線
2.ステロイド局注
3.ステロイド貼付
のいずれかで治療を行っております。
治療法の選択はそのゴールが症状の改善なのか、見た目まで改善することなのかで変わりますので、診察時に話し合って決めてまいります。